2013年6月28日金曜日

撮影会の結果のご報告

まず、撮影会でお渡しいただきました参加費用の分配の内訳です。
公開許可が出たので、公開しておきます。

参加総数:15枠(8枠/7枠)
参加費額:75000円
スタジオ:26000円
駐車場代:2500円
モデル代:46500円

モデル間の内訳は以下。
Reco:30000円
ふるた:16500円

Recoちゃんとふるたちゃんの分配の割合については関与していませんが、一人での募集時において10枠を超えていたので、このような形になったとのこと。

ふるたちゃんからは聞いておりませんが、レコちゃんにおいてはウィッグ6個の購入費やTFTの参加費なんかに使ってるようです。はい。

ウィッグ6個も買って衣装代どうすんでしょうね…orz w


サークルとしては、お金の流れについてはなるべく透明にしておいた方がよいように考えていますがゆえの内訳の公開です。

まあ、じゃあROMの枚数とかどうなんよとか、いろいろと考えるところあるわけですが、今回の撮影会自体が実験的要素があったものということで。



撮影会自体は、これと言った問題もなく終了できました。

参加していただいた方々にとても恵まれ、終始あっとほーむな感じで和気藹々と進んでくれました。

50分ごとに少しの休憩をとりつつも、各部100分とずいぶんと時間があったはずなのですが、過ぎてみればあっという間におわってしまい、もう少し長くても良かったんかな何ぞと思っています。

Recoちゃん一人で募集を開始したこともあり、少しスタジオにかかるお金の割合を低くしていたのですが、ちょっと仇になりました。



撮影会の運営側に回って気にかけたor気にかかったのは、参加していただいた方々の荷物の管理。

疑うわけではないですが
何かあってしまっては疑心暗鬼でいやーな思いしか残らないので、ちゃんとみておかなきゃな的なところを感じました。


それと、これは撮影どころではないな、ということも。

レイヤーさんが一人で撮影会を開催したくても、他に誰か居ないと居ないとお金やら荷物やらの管理がおざなりになったりするわけで、どうしても運営さんが必要になるわけですが。

ただで撮影できるから、というような形で運営さんを募集できるような形には出来ないようです。

後で個撮させてあげるからとかって頼むことはできるかもしれませんが、運営自体がスタジオの確保やらで手間がかかったりリスクがあったりするものなわけで、なかなか口約束じゃ動いてくれんだろうなぁと。



それと勉強になったことがもう一つ。

撮影の順番ぐらいは決めておかないといけないようです。

これは撮影会後の話でいろいろとご意見いただいたこともあり、自分でみていても多少感じたこともあり。

いくら同人的に撮影会をと言えども、決めておいた方が良いみたいです。

気の弱い方、気の強い方で撮影機会に偏りをあまり出さないためにも。



撮影会の反省としてはその他もいろいろありますが、大きくはこんなところでしょうか。

参加していただいた皆様には、本当に感謝しております。

重ね重ねお礼申し上げます。

ありがとうございました。

実験も終了、ということで、今度はお礼がてらあまり参加費をかけない形での撮影会を考えています。

無事開催できた時にはぜひおいでください。


それでは、撮影会の報告でした。

2013年6月23日日曜日

撮影会ガイド

この間の撮影会の内容などをもとに、撮影会のガイドを作成しました。

まだ、撮影方法の事項についてはいろいろと記載したほうがよいだろうとの思いもあるのですが、いったん公開します。

また、改変して使用されたいなどありましたら、ご連絡いただければ元文章も提供します。
Word2007以降、OpenDocumentFormat、もしくはGoogleドキュメントでの提供になりますので、予めご了承ください。(リッチテキストフォーマットでも提供できますけど、いないですよね?w)

文章は下記のリンクからダウンロードください(PDFフォーマットですので、iPhone/Androidでも閲覧可能です)
https://docs.google.com/file/d/0BwpriEavNsL5Xy13QXpMNmNLcVU/edit?usp=sharing

ここをこうしたほうがいい、ああしたほうがいい、誤字脱字、突込みなどなどご意見ありましたら、お待ちしております。


追記

このほか、運営者ガイド、モデルガイドも記述中です。
公開がいつになるかはわかりませんが、そのうち公開します。

2013年6月17日月曜日

「色温度について」の続き

ディスプレイの色温度によって写真の色味が変わることまで書いた。

しかし、写真の色味が変わって見えるのはディスプレイの色温度だけではない。

ディスプレイの白が何色に見えるかは、ディスプレイを照らす照明にもよる。


部屋の照明が白熱灯であれば画面はオレンジっぽく見え、白色であれば白に見える。

ディスプレイ自体が発光するデバイスのため、真っ暗でも良いわけだが、今度は明るさを上げないと色が暗く見えるようになる。

そのため、色温度にこだわる場合、編集用のディスプレイをおく部屋の照明を高演色の蛍光灯にすると良い。


印刷を行う場合は、プリンターにも色温度の設定がある。

通常のプリンターはディスプレイより色温度が低いため、ディスプレイの出力と比較した場合少し黄味がかる。

これを防ぐためにはディスプレイの色温度を落とすか、プリンターの色温度をあげるかのどちらかになる。

ただし、印刷所に出した印刷などでも色味が変わるなどあり、どこを基準とするのかが最終出力先により曖昧なため、最後に出力する直前に変換をかけるなどして調節するのが良いように思う。



いずれにせよ、一枚の写真の中でも場所によって変わり得るものであり、見る人の環境によっても左右されるものであり、自分の使っている環境で綺麗に見えるのであれば、あまり気にする必要はない気がする。

こだわり始めるとお金のかかる場所でもあるため、ここにこだわるくらいなら、一枚でも多くの写真を取り、見て楽しんだ方が得策じゃないかと、自分は思います。

2013年6月11日火曜日

色温度について

色空間についてはちょっと書いたので、今度は色温度について。

色温度というのは、単位をケルビン(K)で表し、光源により変化する「白」を表す色の温度のことを指す。

何故白を温度として表すのかといえば、物体を加熱した際に発せられる光の色を、その温度で表しているからによる。

例えば、電球はタングステンを加熱することで発行させており、発行時の温度は2500度を超えるために、赤熱した鉄のようなのように赤い色ではなく、もっと白に近いオレンジになる。

なので、写真において、色温度を調節するというと、画面を赤くしたり青くしたりすることとおもわれがちだが、実際には環境光の光の色を指定することで、「白」の見え方を調整することを指すことになる。



そもそも、数値化されているものであれば何が「白」なのかが変わることはないと思われるかもしれない。

実際、24bitRGBの数値でいえば通常は255:255:255が「白」である。

しかし、人の目において何が「白」なのかは、ウィトゲンシュタインの私的言語よろしく人によって変わったり、場面によって変わったりする曖昧なもので、機械には何が白なのかを判断出来ない。

このために、白の色を機械に教えてあげる方法が色温度の調節、というものになる。



なるべく正確に写真の色温度を設定したい場合、「白」となる色の紙などを持ち歩いて、写真を取る前にその紙が白に見えるように設定を行う。

実際には、そのような用途では18%標準反射板(グレーカード)というものを用いて標準の白を測定する。

このような調整を行うことで、同じ被写体をいろいろな環境で撮影した時に、撮影環境の光源の色温度にかかわらずなるべく同じ色に見えるように保つことができる。

但し、実際にはそれらの方法で設定をすれば必ず同じ色に見えるというわけではない。

通常、撮影環境には複数の光源が存在し、測定用のグレーカード以外の場所に当たる光源からも色の影響を受けることになるが、グレーカードで測る色温度はそこに当たる光源の色温度のみであり、その他の光源の色は加味されない。

それに対し、人間の目は各画素ごとに色温度に対して環境適用するため、画面を何万分割してそれぞれごとに色温度設定するなどしないと印象と似たものさえ得られず、それは非現実的である。
(現実、画面を複数に分割して色温度設定する環境もある)

加えていえば、RAWデータで管理していれば、色温度は付加情報であって、画面への表示時に色味の演算に用いられはするが、画像部分の情報には影響しない。



撮影時の色温度管理は、現像時に色温度設定を変え辛いフィルム時代に、できる限りイメージに近い色味を手に入れるための手段だったと考えるのが妥当だろう。

ポストプロセスとして色温度を調節できるようになっている現状では、グレーカードで色温度を測るのは、正直あまり意味のない行動である。



色温度は撮影時だけでなく、、コンピューターのディスプレイを見る時や印刷する時にも関係する。

コンピューターの画面における標準的な色温度は6500Kで、通常の照明よりも青白く感じられる色となっている。

このことより、6500K低い色温度にて撮影された画像を、撮影した際の色温度で表示しようとした場合、画像が多少黄ばんで見えるようになる。

色温度を考慮せず表示される場合はこの限りではないが、表示環境の画面の色温度設定に合わせて表示できなくなる。

これらから、色温度を加味した表示を子なった画像は黄ばんで表示されているとの認識を受けることになりかねない。

しかし、例えば色温度を下げたディスプレイで表示した場合、そもそもその表示自体が黄ばむために、そのことを意識できていないことによる。

画面中に表示される文字の色などから相対的に色を認識するためにそう思うのであり、黄ばんで見えても、それは間違いではない。


長くなったので続きはまた今度。

2013年6月7日金曜日

参加費の理由

同人として撮影会を開催する以上、参加費を下げて商業枠とは直接当たらないようにしなきゃいけないと思っている。

それは、商業として開催される撮影会と比較して安いから参加するとされたら、同人の撮影会は成り立たないからによる。



撮影会にはスタジオの用意や衣装の用意にお金がかかります。

そのために、撮影会の参加には参加費を撮るわけですね。

でも、商業的なものとして取られれば、答える答えないに関わらず必ず過剰な要求が寄せられることになります。

その時に要求をする人を客として接するならそれなりの対応をするまでです。

ですが、そしたら楽しいかどうかに関わらず対応をする必要が出てきます。

楽しくもないのにみんなで集まって撮影会してるって、それはもう同人じゃないでしょう。


それに「仕事としてモデルをする」というのなら、相手が誰であれ対価に対する価値を提供すべきでしょう。

しかし、嫌な相手だっているでしょうし、長い撮影時間の中、すべてにおいて同じパフォーマンスを発揮しろってのは、なんの訓練もしていない素人には酷な話です。

その意味でも、仕事としてモデルをしていると相手に受け取られるようなあり方はいけないはずです。



あくまで素人であるレイヤーさんが客として対応することは想定出来ないし、させてはいけない。

運営側がほぼ取り分をなくし、スタジオ代を頭割りにするとかってのは、それを前提にしてるからです。

そうであるがゆえに、参加費が商業開催のものと当たることはないでしょうし、逆に当たらないようにしておく必要があると思っています。

また、やりたい人はやればいいのですが(コスプレ外の同人撮影を否定する気もありません)、水着撮影で客を引く、というのも違うと思いますし、お茶会なども違うと思っています。

今回の撮影会は、基本「同人」でいられるようにって考えているわけです。

そして今回のものを同人としてやるなら、おれは同人としてしか支援しないし、そうであるがゆえの今回の参加費のありかたなわけです。

わかりにくいからスタジオ代まとめとけってのは、もちろんありかとは思うんですが、内訳だけでも、やはり別れてるべきだとおもいます。



それと、どうかと思っているのでお茶会やOFFについて少し。

飲み物なりお菓子なりを持ち込んでいたら自然発生的にお茶会のようになったとか、撮影終わってみんなでお疲れ会とか、そういうのは同人的かと思います。

でも、お茶会やOFFをするための同人活動ってさすがに無いでしょう?

お金を払えば自分が何者であるかを厭わず参加できるお茶会やOFFってのも、大いに変です。

出会いカフェとかじゃないんだから。

普段良く交流している人がいて、撮影会の参加はないのだけど、顔合わせに行きたいなどの理由のために設置されたものであれば賛成できます。

が、逆にいえば、そこにはそれなりの道理が必要な気が俺はします。



商業的活動を否定するつもりは全くありません。

でも、やろうとしていることが違うのだから、そこに明確な線を持って活動するべきだと、俺はそう考えてるってことです。

撮影会の相場

撮影会の相場は、おおよそ1時間から1時間半を1部として5000円から2万円程度。

撮影の形態としては個別、持ち時間のきまった持ち回り、囲みでときたま目線をもらう等となる。

1対1の個別撮影の場合1時間で1万円程度で、1対5〜6の持ち回りの場合で1時間7千円程度。

1対10〜15ぐらいの大人数での撮影会になると4千円程度になる。

さらに衣装により代わり、コスプレで2割増し程度、水着などの場合3〜4割増し程度になる。

参加した事のない人が想像するよりちょっと高い。

これは通常企業が企画開催するために運営者側の人間の日当も費用に含まれるためで、別に不当に高いわけでもない。

芸能プロダクションなどが運営しているものも多く、それらの場合モデルの子が撮影に慣れている事が多い。


モデルの女の子の取り分は撮影会に使用するスタジオや衣装にもよるらしいが、通常の企業活動の取り分などを考えると大体4割程度。

1万円払うとそのうち4千円程度が取り分だと思われるし、いく人かに聞いた限りではそうなっている。

一度の撮影会で得るモデル料はおおよそ1万3千円とか1万円4千円とかになるという事。

もちろんこれに当てはまらず、もっとモデルさんに渡しているところもあるでしょうが、おおよその目安として。



ここから多少今回の撮影会について。

今回撮影会を企画したのは、も少し同人的になんとかならんものかと考えていたことによります。

同人としては、モデルさんの側は衣装代にもならないし、撮影者側も負担高いよなと。

それもあって、モデルの格うんぬんを除けば他の撮影会企画と比較すると相当コスパはいいはずです。


もちろんスタジオ使用しない、ほぼ無償前提の場合は別ですが。

衣装代をもう少しうまく回せるようにしていけるようにとか、みんなで楽しくできる方向に近づけたいと思っていろいろやろうとしてるわけで。

それらをだめにしないためにも、多少ご理解ください。



ちなみに。

野外での開催を考えなくもなかったのですが、募集をオープンにしているため、場所と時間が割れれば隠れてこっそり撮りにくる人も出てくることは用意に想像出来ます。

カメラマンがぞろぞろ、という情景以上にこちらの方が問題かもしれません。

たとえその人たちがルール違反だったとしても、それが問題になった時に責められるのは主催の側ですから、それを考慮すればクローズドなサークルでひっそりと野外開催とかでない限り、多分野外開催は相当難しいはずです。



最後に、撮影会参加費の目安としての参考例。

かぐねさんのところの撮影会。
こちら参加するレイヤーさんが多い事もあり、人数×時間で300分を定員で割って一人当たり15分ぐらい撮影出来る事になりコストパフォーマンス高いです。
結構同人的。
なんだけど、一度に参加される人数がそこそこある事と部数が多い事で利益率が高いため、れいやーさん一人当たりの収益はけっこういけるはず。
ま、50分6枠で300分、6時間の労働と(訂正・撮影が6時間で拘束は9時間とか10時間とか)時間長いですから、取り分多くて妥当かもです。
運営さんがどれくらい取るかによります。




つぎにcutyさんの撮影会。
一人につき10人3部で、さっきの計算だと一人5分程度の撮影割り当てなのでコスパは普通。
cutyさんという事業者さんが運営されているため同人的でないのは当たり前ですね。
ただし10人3部4千円とすると12万でここからスタジオ代と運営スタッフの費用を抜くと、取れてもレイヤーさんの利益はその3分の1とかなのかな?
開催時の参加人数など規模が少し小さいので、効率は悪いのかもしれません。





ちょっと形態は違うものの、有名だろうところでFlesh撮影会というのも。
行ったことないので良くわかりませんが、大人数でごっちゃり囲み撮影スタイルなんですかね?
安いし、メディアが多少からんでることもあるようで少し質も上がるよう。
ただ、部、とかないし、モデルさんの入退室も不明なので、コスパを推し量るには少し基準が違いすぎるような気がします。
あくまで参考というか一つの形として。


2013年6月6日木曜日

作成の方法の展開を

ROM作成カメコがまずやるべきは、きっとROMを作ってあげることじゃなく、ROMの作り方を教えてあげる事なんだと思う。



以前Twitterで書いてたけど、やっぱりそう思う。

どんな事をやるにしても、また、何もしないにしても、いづれにおいてもリスクがある。

それらリスクを解っていて行動するならいざ知らず、リスクを知らないままに行動するのは危ない事。

ましてや、一緒に何かをやろうとしている相手がその事を知らないのならばなおさらの事。

かかる費用や残る結果、与える影響などを色々と考えてもらえるだけの鍵を渡して、自分で選択をしてもらうようにしないと。

後に、しなければ良かったと言われる結果に陥らないためにもそうだし、仮に悪い方向に進んでしまったとしても、自分の選択の結果として受け入れてもらうためにも。


聞いている限りにおいて、色々と問題起こってたりするみたいだからね。


そうならないようにしようと思っていたとしても。

色々とやってしまった後からこんだけかかってんだからいう事聞けとかってのは、よくない事だと知っていたとて。

その場の流れや私利私欲で、結果的にそうしてしまう事もあるはずなので。

そういう事にならないためにも、レイヤーさん側にROM作成やら撮影会やらの知識を持ってもらっておいた方が良い。

そう強く思います。

2013年6月5日水曜日

ノイズとISOの関係

ISOを上げるとノイズが増える。

これは、デジタル一眼で写真を取っている人なら誰誌もが知っていると思う。

じゃあ、ノイズが出る理由はと言えば、案外知っている人は少ない気がする。


ISOを上げるとノイズが出る理由は、主にデジタルに変換される前の信号強度にばらつきがあるため。

信号にばらつきがある状態でISOを上げる事によるデータのシフトを行うため、小さなばらつきがシフトされた分拡大して、目に見える大きなばらつきとなる。

この大きなばらつきが画像上に現れたものが、ノイズということ。


通常ノイズと言えばアナログのものなので「デジカメ」には関係なさそうなものだが、実際にはそうはいかない。

光を受けるイメージセンサーはアナログデバイスである。

イメージセンサーから取得したアナログの画像データにアナログ/デジタル変換を行うことで、やっとデジタルデータとなる。

デジタルデータに変換したあとはノイズの元となるゆらぎは発生しないので、ノイズが出る出ないは、この返還前の処理にかかっている。

ここまでがノイズ発生の原理の基本。



実際にノイズがどれだけ発生するかには、以下のことが関わっている。

・光子のばらつき
・受光素子の半導体特性
・信号伝送経路のノイズ耐性
・A/D変換の精度


まず、受光素子に向かう光子の量にばらつきが出るが、これは主にレンズによる。

もちろんアナログ的な密度としてのばらつきもあるけれど、ある意味それは被写体の特性であり、目に見えるノイズの元としてはそれよりもレンズ精度が影響する。

この項は如何にレンズの精度を上げるかという話で、ISOというカメラ本体のお話にはあまり関係がないのでこれ以上は書かない。


次に、半導体特性。

基本半導体はアナログデバイスであるため、どうしても画面上の箇所によってばらつきが出る。

これは、受光素子中の不純物の混入量により、入った光を電気信号に変換する際の効率が変わってしまうため。

そうすると、同じ光子量を受けても出力される信号に開きが出てくる。

この信号の開きをシフトして増幅するとノイズとして現れることになる。


半導体特性によるノイズの発生が問題なくても、今度はその信号をA/D変換に送るまでの伝送経路がやってくる。

受光素子から出た信号は、A/D変換機までに電荷を持つコンデンサの林の中を抜けていく必要がある。

また、センサー自体が光にさらされているため、半導体中にある信号は伝送経路上に注ぐ光の影響を受けやすい。

そもそもイメージセンサー自体が光によって出力が変わるという半導体の特性を利用しているわけで、この影響は多分に大きい。


ここまで影響なく来れたとしても、最後にA/D変換がある。

A/D変換では、下限レベルの設定と信号の数値化が行われ、それぞれにおいて高い精度が求められる。

受光素子からここに来るまでの間、14bitや16bitの分解能で値を分解するだけの精度を保っていたとしても、A/D変換の精度が悪ければ台無しになってしまう。

にもかかわらず、何基かのA/D変換基で何千万という画素のA/D変換を瞬時に行わなければならない。

絵にA/D変換基ごとの個体差を影響を出さないためにもむやみに数を増やすわけにもいかず、精度を出しにくい。



ISOを上げた時にノイズが出ないようにするためには、どれだけ小さなノイズを発生させないかにかかっているが、そのためには、こうやって各段階でそれぞれに難しい問題をクリアしなければならない。

素人目にみてもノイズを発生させないことが如何に難しいのかは、想像にかたくない。